Thursday, March 07, 2013

早川義夫「たましいの場所」

早川義夫の「たましいの場所」を読んだ。
早川義夫は歌手だけど、僕はまだ歌を聞いたことない。
本はとてもよかったが、なぜかCDを積極的に聞きたいとは思わなかった。
持っている人がいたら誰か貸してください。
誰もが思っているが言われることがないようなこと、
を、しれっと書いてあるのがいいです。

以下引用 

鏡をみるとすぐバレてしまうが、僕は、45歳ではなく、僕は中学生でもあり、僕は18歳でもあるのだと思うようになった。この歳になってはじめてわかったことなのだが、変わったのは見ためだけであり、考え方、感じ方は、何一つ変わっていない。成長もなければ退化もない。常識とか体裁などをいっさい気にしなければ、頭の中、心の中は、誰もが中学生であり、18歳であるのだ。

 外山滋比古『新しいつもりでかいたところから文章は古くなる。腐り出す。古いものはもう古くならないが、新しいものはどんどん年をとる。大工は生木で家を建てない。正確な文章を書こうとしたら、多少、保守的にする覚悟がいる。』

たとえば、よい文章とは、『 「1. 自分にしか書けないことを 2. だれにもわかるように書く」(梅田卓夫『文章表現400字からのレッスン』)』なんて、いいなーと思う。

歌がうまいとか、演奏がうまいとか、踊りがうまいとかいうのは、本当は、良くないことなのではないだろうか。それは、歌がへた、演奏がへた、何々がへたというのと同じくらい、いや、もしかしたら、それ以上に、つまらないことなのではないだろうか。もちろん、うまくたってかまわない。うまいに越したことはない。けれど、うまさを感じさせてしまっては、それだけに目がいってしまうようでは、失敗である。音楽は、うまさやへたさを伝えたいわけではないからだ。肝心なのは何を歌おうとしているか、何を伝えようとしているかだ。その歌い手の、愛とか、願いとか、祈りのようなものが、感じられるかどうかだ。

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