指切った。
固い約束をしたわけではなく、カッターで親指の先っちょをがばりと。大事をとって病院へいくと、その場で縫うことになった。縫合中、自分の身体に針と糸が通っていくところを想像し、あまりのショックで貧血気味になり顔面蒼白。大昔の人が傷口をみて最初に「これ縫えばいいんじゃね?」と思ったことはかなりアートな出来事だと思う。人を縫うことは今じゃ当たり前のことだけど、本当はすごい飛躍。
プチ手術をした病院は姉弟で経営しているところで、僕は姉の方にお世話になった。次の日、消毒をしにいくと、待っていたのは弟だった。カルテをみながら、ぼそっと「最近姉さん結構縫いものしてるね」と看護婦へつぶやいた。縫いもの。「人は縫うもの」だと認識している医者と「縫うといえば布や皮ぐらい」という認識の僕。
余談ですが、これはバイト中の事故で布を切っていたときにおきた。布といえば、4月には原研哉さんがTOKYO FIBER '07という展示会をディレクションする。日本の繊維を紹介するイベント。4月26日から30日まで青山のスパイラルでやってます。
http://tokyofiber-jc.jp/
(入り口にあるロゴのFは引っ張ると伸びる)
5 comments:
痛そう。。。
確かに縫えばいいっていう発想ってすごいわな。
結構そういう簡単そうな発想が一番世の中のマジョリティをしめていて、
逆にぐっとくるマイノリティも
簡単そうな単純な発想のものに強度があったりするから不思議。
痛そう。。。
写真がアップされていなくてよかった
あはは。だてが顔面蒼白になってるの、簡単に想像できてしまった。
インカ帝国のイベント?見に行ったとき、頭蓋骨手術を石やらでやった骸骨を見た。いたそーやったよ
あたしも縫うものになったことあります!
しかもそれが見たくて見たくて、痛いながら怖いながらも見ちゃったんです。
へぇ~!って感じでした。
>しん
消えずに残っていくものはたいがいシンプルだよなー、曖昧な要素や不必要な部分をいっさい切り落されて。
>yukawa
最近はだんだん見るのにも慣れてきた。糸がちょうど毛のようにみえる。指の先からひょろひょろっと生えている。
>ちなお
本当最近だよな、俺らが思い描くような安全な手術ができるようになったの。昔はひどかったんだろうな。今でもタイの歯医者は路上で、虫歯になった歯をスパナみたいなので引き抜いているらしい、とWorld Downtownで知った。あれはうそか
>saiさん
あなたは強い人だ。針が通っているのに痛くないってのは変な感じで楽しいよといっていた人もいたけど、、信じられない。女の人は比較的強いんだろうな。指に糸どころか、鼻からスイカだからな。
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